小田急車のメトロ線内デジタル無線運用方について

f:id:Kamatetsu:20190721180421j:plain
 東京メトロ千代田線では、デジタル列車無線の運用が開始され、IR無線と併用されている。16000系はほぼ全車デジタル化されており、JRのE233系もデジタルでの運用が開始されている。一方で、小田急4000形では現在まで従来のIR無線を利用した運用となっており、デジタル無線での運用は未だされていない。
 2016年12月に製造・出場した4066Fは工場出荷時よりIR無線が設置されておらず、デジタル列車無線のみを搭載している。一方で、JR無線も搭載しているにもかかわらず、2019年7月時点でメトロ入線禁止となっており今後の動きが見えない状態が続いている。
 さて、その小田急車のメトロ線内でのデジタル無線運用ですが、小田急内と同じNEC車上局での運用となるようです。
f:id:Kamatetsu:20190721181217j:plain
f:id:Kamatetsu:20190721181049j:plain
 これまで貼られていなかったch表示一覧が貼られており、小田急はd、千代田線は36、有楽町線は37表示となるようです。
 メトロ車もJR車も一つの受話器にまとめられ三社それぞれの通話が可能であるが、小田急車のみNEC製と三菱製が混在し、メトロ内でもNEC製での通話となります。メトロの乗務員がいざという時に受話器を間違える可能性があるのではと感じています。
f:id:Kamatetsu:20190721181338j:plain
 4066Fは防護無線も封印、TEスイッチも設置されておらず、今後もメトロへは入線しないようです。千代田線のデジタル化完了はいつになることやら...

東急新横浜線のデジタル列車無線採用について

 東急のデジタル列車無線については、現在まで公式発表はありませんが、車上局のデジタル対応型への更新が始まっています。
 7月1日発表の鉄道・運輸機構の調達情報「令和元年度独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構における電気関係物品の発注の見通しの公表について」において、新綱島信通機器室納のデジタル列車無線装置の発注見通しの発表がありました。このことから東急新横浜線の無線運用はデジタルとなり、これに併せて東急側の列車無線も改修・既存区間もデジタル化されると思われます。
 入札時期は今年第3四半期、納入は再来年2021年第1四半期となる見込みです。なお、東急新横浜線の開業は2022年度下期の予定です。

参照:鉄道・運輸機構
https://www.jrtt.go.jp/index.html
「令和元年度独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構における電気関係物品の発注の見通しの公表について」
https://www.jrtt.go.jp/03Tender/data-Mitosi/mitoshi-buppin_denki.pdf
「2-14件名:相鉄・東急直通線、新綱島信通機器室外1箇所列車無線通信装置調達」の項参照

f:id:Kamatetsu:20190720110103j:plain
参考:メトロ9000系のデジタル列車無線